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コラム
 

第4回「インスタント食品を控えることの大切さ」

 忙しい日々が続くと、ついつい食事の手を抜きたくなります。忙しいからカップラーメンで済ませよう、と考えたことはありませんか?これも時には良いでしょうが、日常的になることは考え物です。カップラーメンには栄養もあり、それなりにおいしくいただけます。お湯さえ注げばすぐに食べられる利便性もありますが、その裏に隠されてしまう、さまざまなマイナス部分を忘れてはいけません。

  台所にある食品をちょっと調べてみてください。インスタント食品がいかに多いかわかります。
 だしにしても、顆粒状タイプが幅をきかせています。だし昆布や鰹節、煮干しがない御家庭というのも珍しくはありません。
 顆粒タイプのだしに慣れてしまうと、その味をおいしいと思い込むようになります。しかし、削った鰹節や煮干しを使ってだし汁を取ると、インスタントだしとは程遠い物であることが解ります。
 ところが、逆の人もいます。生ぐさい、変な味、と感じてしまうのです。こういう人は、本当の味を知らないか、忘れているのです。インスタント食品で育った子供たちは、インスタント食品の味しか知り得ません。
 では、なぜ本物の味が大切なのでしょうか。「本物の味」というと大げさなので、表現を変えて「元の味」とでもしましょう。元というのは、素材のことと解釈してください。

  私たち人間は、インスタント食品を知らない時代から、さまざまなものを食べてきました。その時代は、食べるものはすべて、素材から料理したものでした。人間に必要なものは、すべて自然界に備わっています。これが地球の不思議でもあり、「共生」という概念にもつながります。
 人間が生きるすべてを握っているのは「食べ物」です。命を保つただ一つの方法が「食事」であることは、言うまでもありません。食事は、ただ腹を満たせばいいわけではありません。素材をうまく利用することは、食事の基本です。そして、素材のすべては自然からの恵みによりもたらされています。

  素材の中には、さまざまな栄養素やミネラルが含まれています。これらの多くは、化学的に合成できるものもあります。だからそれらを化学的に添加して、似たような物を作り出すことは可能です。しかし、素材に含まれているものをすべて分析するとなると不可能で、当然、それらを作り出すことはできません。
 一つだけの素材では不十分なものも、いくつかの素材を組み合わせることにより補うことができ、人間の健康に必要なものを摂取できるのです。
 そしてもう一つ大切なことは「味」です。いくら栄養が満たされていると言っても、おいしく楽しく食べられなければ長続きはしません。
 味わい深い料理、飽きが来ない料理の基本が、素材の味です。調味料をいくら使っても出せない味が、素材にはあります。

 インスタント食品は「似て否なる物」と考え、別物として認識するのが賢明です。
 見せかけだけの味や食事を少しでも減らすこと、それが体と心の健康につながります。
 お子様の味覚を育むことには、お子様の未来のすべてがかかっています。この際、なにか一つ、インスタント食品を減らしてみませんか。

写真:アジアの市場では、素材を中心に売られている。アジアのエネルギーのもとかもしれない

文・写真:ジャポニカ学習帳「世界特写シリーズ」取材班 山口 進

 
 
 
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