
みなさんは、イチゴが好きですか?
次に食べる時には、イチゴをよく見てみましょう。赤くてあまいところには、ぷつぷつとした、ゴマのような黒いつぶがあります。これは、いったい何でしょう?
実は、このぷつぷつが、イチゴの本当の実なのです。そのなかには、タネがあります。それでは、わたしたちがおいしくいただく、赤くてあまいところは、何だと思いますか?

この部分は、「花託(かたく)」という、めしべの土台になるところです。花託(かたく)からは、たくさんのめしべが出ていて、おしべの花粉がめしべにつくと、花託(かたく)がふくれてきます。
うまく全部のめしべに花粉がつくと、花託(かたく)全体がきれいにふくらんで、おいしいイチゴができあがります。ところが、花粉がつかなかっためしべがあると、その部分だけうまくふくらみません。すると、変な形や、かたいイチゴができてしまうのです。
日本で、イチゴのハウスさいばいが始まったころは、花粉をつける作業を、人間が行っていました。そのため、花粉がつかないめしべが出てきて、きれいでやわらかいイチゴができない、という問題が起きました。そこで、ハウスのなかにミツバチを放して、花粉を運ばせることにしたら、どのイチゴもきれいな形になったそうです。
野外でも、ナワシロイチゴなど、野生のイチゴが見られます。赤い実をたくさん観察すると、なかには変な形をしたものが見つかります。
野山に行ったら、野生のイチゴをさがしてみてください。
ジャポニカ学習帳「世界特写シリーズ」取材班 山口 進 |