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第23回「ヒッツキムシはどこに行った?」

 「ヒッツキムシ」を知っていますか?
 野原を歩くと洋服に付いてくる植物の実です。
 秋の自然観察会で聞いてみると、ほとんどの人が知っている、と答えます。
 では「ヒッツキムシ」を探してみましょう―-みんなすぐに持って来ます。
 でもそれはすべてセンダングサのタネでした。
 センダングサは最近増えている外国から来た草です。
 夏に白い花がさき、秋にはクリのイガのような実がつきます。野原を歩くと、それが服に付きます。
 ぼくにとってヒッツキムシは「オナモミ」のことです。
 オナモミはぼくたちにとって遊び道具の代表選手でした。丸いイガイガの実を友だちに投げつけて遊ぶのです。
 センダングサとはちがって、ひっついた実を引きはがすのが簡単なことも遊び道具として優れていました。
 子どもの遊び道具だったオナモミも、今ではあまり見かけません。昨年、オナモミを探してみました。
 その場所は川原と畑の横でした。

熟したニガウリ(ニガウリが熟すと赤い種が現れ、種の周りはとてもあまい)

 オナモミのことを調べたら、甲南大学の田中進先生の本におもしろいことが書かれていました。
 オナモミは8時間30分の真っ暗やみがないと、花がつかないらしいのです。その間に一度でも光りが差しこむと花がつきません。
 植物は葉で光や時間を感じているのです。だから灯りが夜でもついていると、オナモミは生活できないということになります

文・写真:ジャポニカ学習帳「世界特写シリーズ」取材班 山口 進

 
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