
お正月が近づくとナンテンの実が目立ちます。赤く熟した実はいかにもおいしそうですが、人間にとって毒になるものがわずかにふくまれています。この成分を利用して(薬も作られています。
今でも田舎に行くと家の外に面した便所の横には手を洗う場所があり、必ずといってよいほどナンテンが植えられています。便所は目立たない場所にあることが多く、日が当たりにくい場所です。ナンテンは日かげでも育ち、一年じゅう葉が落ちないので目かくしにもなります。このようなことをうまく利用しているのですね。
またナンテンは縁起がよいものとされ、お正月の門松の横にかざられることもあります。
ぼくが小さいころには雪でウサギをつくり、ウサギの目にはナンテンの赤い実がぴったりでした。
野山では食べ物が少ない冬に鳥たちの貴重な食べ物とされているので、お正月をむかえるころには実はほとんど食べつくされてしまいます。
このようにいろいろな役割をもつナンテンですから一度観察してみてください。花屋さんでも売られています。

文・写真:ジャポニカ学習帳「世界特写シリーズ」取材班 山口 進
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